こんにちは、ゴロ―です。
三重県の鈴鹿市で開催された、「第22回鈴鹿シティマラソン」(2019年)に参加した際のレポートです。
この大会の最大の特徴は、何と言っても、「鈴鹿サーキット国際レーシングコース」を走ることができるということです。
F1の日本グランプリや鈴鹿8時間耐久レースなどが行われることで有名な、あのコースを走ることが出来るんです!ファンでなくてもたまらない大会ですよね。
生活用車いすの部門もあるということで、そちらの部門(1.5km)に参加してきましたので、大会の様子や実際に走ってみた感想などをレポートします。
鈴鹿シティマラソン大会とは?
私がこれまで参加してきたマラソン大会は、車いすランナーが中心の大会であり、一般の市民ランナーも一緒に参加している大会という印象でしたが、この大会に関しては、7000人以上の市民ランナーが参加する大きな大会であり、その中に車いすの部門が設けられているといった感じの大会です。
ということで、安全面の問題も含めて、まずは車いすの部が行われ、その後一般ランナーの部が始まるという順番で行われます。障がい者と健常者がコースを同時に走るということにはなりません。
まずは、競技用の車いす5.6kmの部のスタートからです。サーキットらしい緊張感がある雰囲気が見てとれると思います。
競技用車いすのスタートから5分後、私も参加した生活用車いす1.5kmの部がスタートします。鹿と鈴をモチーフとしたマスコットキャラクターの「ベルディ」もスタートにかけつけてくれていました。
その後、一般市民ランナーの部が始まり、10.0km→2.0km→5.6kmの順にスタートしていきます。下の写真はゴール付近の様子ですが、かなり多くの一般ランナーが参加していることが分かっていただけると思います。
コースの特徴・雰囲気は?
下の写真は、生活用車いす部門のスタート直前の雰囲気です。ロードレースさながらの状態を味わえます。車いすだけでなく、一般ランナーもここからスタートです。
スタート直後はいきなり下り坂から始まります。車いすの場合は、勝手に進んでいってしまうので、逆にスピードがつき過ぎないように参加者は気をつけて下さい。
そして、その後は強烈な上り坂が続きます。下の写真でも伝わるのではないでしょうか?実際には写真以上の急激な坂の体感があると思います。通称、「心臓破りの坂」と呼ばれているらしいです(笑)赤坂5丁目ミニマラソンみたいですね。
コースの写真を、競技者目線で撮りながら走行しようと思っていましたが、とてもじゃないですがそんな余裕は全くなく、こちらは撮ってもらった写真になります。
心臓破りの坂を上りきった後は、少し下り坂が続き、その後また・・・心臓破りの坂第2弾がやってきます!(汗)
さすがサーキットを使用したコースといった感じです。スタートからゴールまで、全行程が上り坂と下り坂の連続で平坦な道はありません。
車いすランナーにとっては特に、史上最強に攻略の難しいコースになってくると思いますが、一般ランナーにとってもこのコースはかなりきついコースになると思います。
私自身、以前は田舎の山道を含むマラソン大会などにも出場していましたので、このコースの厳しさは容易に想像がつきます。平坦なコースよりタイムもかなり落ちてくると思いますので、この大会に参加される方は覚悟して練習することをお薦めします。
車いす1.5kmの部は、上り坂を上りきったところがゴールになり、その後は係りの人にスタート付近まで連れていってもらいます。下の写真がその光景になりますが、一般ランナーの方はこの下り坂を下ってゴールを目指すことになるわけです。
コースの印象を一言で表すならば、サーキットコースを走れるとはなんて贅沢!の反面、坂道が連続する超難所コースであると言ったところでしょうか。
実際に走ってみた(参加した)感想は?
車いす使用者にとっては、コースは厳しいですが、参加するには優しい大会だと感じました。受付けに関しては、駐車場に向かう道中に設置されており、車から降りることなく受付けが終えられるように配慮していただいています。
そして、駐車場に関しても、レーシングカーやバイクが実際のレースで使用するPIT(ピット)を使用させてもらえるため、嬉しいと同時に何より利便性がありがたいです。
写真のように、各番号のふられたピットの中に車を止めることが出来、ピットの外に出るとすぐに、サーキットコースのスタートとなっています。
また、車いす競技の参加者には、選手1人に対して伴走者が1人ついてくれます。先ほどから写真にちらちら登場している白いジャンパーを着ている方達です。伴走者の方に尋ねてみたら、地元の高校生の野球部のようです。ありがとう。
走ってみた感想はとにかくきついです。このコースは、ごく普通の生活用車いすにとっては完走のハードルが高すぎると感じました。伴走者に押してもらっている方が大半でしたが、私はなんとか自力で完走しました。
ただし、かなり時間がかかってしまい最後から2番目でした。時間がかかり伴走者の方には申し訳なかったけど(何度か押しましょうかと言われたが)、あのコースをなんとか自力で完走できたことは自信がつきました。
何度か諦めかけましたが、やはり自分に限界を設けてはいけないんだなと改めて感じました。ゴール直前に関しては、目の前にゴールがあるのに、ホント5cmずつくらいしか進めずに大変でした。
以前出場した海津市マラソンの2kmが21分だったことを考えると、今回の1.5kmで31分を要したというのは、いかにこのコースが大変なものかが分かっていただけると思います。当然、一般ランナーにとっても難所コースであると言えます。
ちなみにゴール後は、意識がもうろうとして吐きそうになり、救護室に1時間半もお世話になってしまいました。ご迷惑おかけしました。
コースは大変ですが、サーキットを走れるというのは、全国を見渡しても非常に貴重な体験だと思いますので、皆さんも是非参加してみてはいかがでしょうか?
私も来年以降参加したい気持ちはありますが、なかなかダメージを負ったので少し考えてみたいと思います(笑)手の皮もめくれ、足腰もなぜかガクガクでした。
競技中には、地元のブラスバンドの方達の演奏もありますよ。私は必死すぎて気付かなかったのですが、車いすの部でも最後の1人がゴールするまで演奏し続けてくれていたそうです。全体を通して優しい大会だなと感じました。
実施種目・大会概要のまとめ
●実施種目
〇競技用車いす5.6km
〇生活用車いす1.5km(一般)
〇生活用車いす1.5km(親子)
〇一般男女10.0km
〇一般男女 5.6km
〇一般男女 2.0km
〇親子出場 2.0km
●大会概要
〇開催日:2019年12月15日 (日) ※例年この時期に開催
〇会 場:鈴鹿サーキット国際レーシングコース
〇住 所:三重県鈴鹿市稲生町7992
〇参加料:1500円~3500円(種目により変動)
〇参加賞:伊勢型紙文様のタオル・マグネットバッジ
〇表 彰:各種目3位まで(生活用車いす・親子出場は除く)
〇完走賞:有り
〇参加者:定員7500人程度(車いす部門は定員なし)
〇主 催:鈴鹿シティマラソン実行委員会
〇共 催:鈴鹿市・鈴鹿市陸上競技協会 他
〇後 援:三重県・鈴鹿商工会議所・三重県障がい者スポーツ協会 他
〇協 力:鈴鹿警察署・鈴鹿市物産協会 他