こんにちは、ゴローです。
本日の記事では、「脳の毒を出す食事」という書籍について書いていきます。
著者は、医学博士でお茶の水健康長寿クリニックの院長、白澤卓二さんです。
脳の若返りと認知症治療の専門医である著者が、現代人の脳に溜まった毒を出し、脳の機能を上げる食事法を教えてくれます。
〇「正しい」食事法や生活習慣を知りたい方
〇アルツハイマー病の原因・予防策を知りたい方
〇脳のパフォーマンスを上げる食事レシピを知りたい方
書籍の主な内容・目次の紹介
健康長寿の研究を長らくしてきた著者は、その中で「長寿と健康は必ずセットでなければならない」と確信しています。
その中でも、「脳の毒」が引き起こすもっとも深刻な病気の1つが、アルツハイマー病です。とはいえ、アルツハイマー病をはじめとする、脳の不調や病気を避ける・遅らせることは可能であり、それが「食事を変えること」なのです。
だからこそ、脳の機能が衰えはじめる40代から、脳の毒を出す食べ方に取り組むことを強くすすめ、世界最新の医学で明らかになった、認知症予防・改善策となる食事法を本書で教えてくれています。
書籍の後半では、そんな食事法を実践するために、7日間のレシピがかなり具体的に紹介されていますので、是非とも書籍を参考に取り組んでほしいと思います。
1章:脳の毒を出して健康長寿になる
2章:脳に毒を入れない食事
3章:脳の毒を出す食事
4章:脳の毒を出す習慣
アルツハイマー病の原因とは?アミロイドβ・脳の毒とは?
では、「脳の毒」とはそもそも何のことでしょうか?
まずは「アミロイドβ(ベータ)」のことです。アミロイドβというたんぱく質が脳にたまることで、神経細胞がダメージを受け、認知機能が低下するメカニズムは分かっています。
そんな中、アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患の世界的権威であるブレデセン博士が、アミロイドβが増えすぎてしまう原因を解明しました。
脳が、「炎症」・「栄養不足」・「毒素」という3つの脅威にさらされ続けることが、神経細胞を破壊し、認知機能にダメージを与えるということです。
裏を返せば、この3つの脅威を出現させないことが重要ということです。この3つこそが「脳の毒」といえるわけです。
そのために氣を付けてほしいことが書籍に書かれていますので、いくつか紹介します。
まずは、「加工食品の添加物」を避けること。
加工食品には保存料が、輸入品には防カビ剤が、家畜類にはホルモン剤を混ぜた飼料や殺虫剤・抗菌剤が…、といった具合です。
食品を選ぶ際には、これらのことになるべく氣をつけていくことが大切です。
また、良かれと思って飲んでいる医薬品やサプリメントにも注意が必要です。特に、薬は体にとっては異物(毒)であることを理解するべきです。
医薬品の薬効成分を摂取しやすくするために、多くの添加物が使用されているのです。もちろん必要な薬は仕方ないのですが、日本人は不必要な薬を飲みすぎです!これは、多くの書籍の中で触れられています。
僕自身も、一度飲み始めた薬を手放すことの難しさを痛感しています。患者はもちろんのこと、医師の方にも、簡単に薬を処方することの弊害を考える必要があると思います。
脳に毒を入れない食事
脳の毒を出す食事を紹介する前に、ここでは「脳に毒を入れない食事」を紹介していきたいと思います。そもそもまずは、入れないことが大切です。
まずは、糖質を控えた食事が重要になってきます。
体内に取り込む糖質の量を減らすことで、タンパク質と糖質が結合して加熱されることで毒性が高まる、老化たんぱく(AGE)を発生しづらくさせることができるからです。
とはいえ、我々が1日に処理できる糖の量は、なんと15グラムだそうです。コンビニのおにぎり1個だけでも、糖質量は38グラムということなので大変です!さらにはラーメンやパスタ、ケーキなどのデザートも食べていたら大変な量ですよね。
そこで、まずは白米を玄米に替え、1日50グラム程度を食べるようにしましょう。それだけで、摂取する糖質量が大きく変わってきます。
玄米同様に、パンを食べたい場合は、ミネラルが豊富な全粒粉やライ麦のパンに、麺が食べたい場合は、見た目が黒くて食物繊維やミネラルが豊富な十割そばに。といった具合に替えていくことが重要ですが、ストレスになりすぎない範囲で、少しずつトライしていくことが大事かと思います。
毒になる油を、薬になる油にしていくことも重要です。
毒になる油とは、トランス脂肪酸とオメガ6です。特にトランス脂肪酸は、心臓疾患との関連も言われていますので極力避けた方が良いです。
オメガ6は、免疫系や血圧の調整に働くため必要な油ではあるのですが、摂取しすぎると高血圧や自己免疫疾患などの原因にもなるため、摂取量には注意して下さい。
分かりやすいのは、外食や安価な加工食品に氣をつけていくことが重要です。ファストフードなんかは、質の悪い油を、さらには使いまわしされているのが普通ですので、極力避けるというよりは止めましょう!
逆に摂取していきたい油が、アマニ油やえごま油などのオメガ3、ココナッツオイルやMCTオイルなどの中鎖脂肪酸です。
これらの油は、体内の炎症を抑える働きがありますので、是非とも積極的に摂取していって下さい。
この2点に注意しながら、
・卵は「平飼い」のモノ
・まぐろは1ヶ月に2回まで
・ひじきは週に1回まで
・人工甘味料を避ける
など、他にも注意して欲しい内容が、書籍には詳しく書かれていますので、一度読んでみて実践できるものから試してみてほしいと思います。
脳の毒を出す食事
ここまでのところで、いかに脳の毒になる食べ方をしてきたかが分かってもらえたかと思います。そして、習慣となっている現在の食事法を変える難しさも感じるところです。
脳の毒の全てを排除する食べ方は難しいので、次に大切になってくるのが、脳の毒を排出していく食べ方です。
ため込んでしまった毒は、食べ物で排出することが可能です。
脳と体にたまった水銀やカドミウム、ヒ素、鉛などを解毒すること、体内で過剰に発生した悪玉の活性酸素を抗酸化力で無毒化することも可能なのです。
解毒する食材は多くあるのですが、一番大切な考え方は、毒出し効果のある食べ物を、毎日何かしら食べるということです。毒は、毎日体内に侵入してくるからです。
書籍にはかなり多くの食材がのっていますので、一部だけ紹介させていただきます。
〇解毒作用のある食品・・・キャベツ・ケール・アボカド・にんにくなど
〇整腸作用のある食品・・・ごぼう・きのこ類・納豆・玄米など
〇発酵食品・発酵調味料・・・納豆・キムチ・みそ・甘酒など
〇抗酸化作用のある食品・・・トマト・りんご・ピーマン・アーモンドなど
〇ビタミンB6を含む食品
〇ビタミンB12を含む食品
〇葉酸・亜鉛を多く含む食品
これらの食材を中心に、7日間実践レシピが、巻末にかなり詳しく載っています。
朝食・昼食・おやつ・夕食と、7日間全て違う内容のレシピとなっているので、飽きることなく楽しめる内容になっているかと思います。
現在の食べ方に慣れてしまっている我々にとっては、なかなか厳しい内容のモノもありますが、いきなり完璧を目指すのではなく、ご自身の取り組みやすいところから、少しづづ皆さんのペースで進めていってもらえたらと思います。
この記事の内容や書籍を読むことで、皆さんが少しでも健康になっていく手助けとなってくれたら嬉しく思います!