こんにちは、ゴローです。
本日の記事では、「薬に頼らない!自然治癒力を高める本」という書籍について書いていきます。
私たちは、病気をするとすぐに薬に頼りたくなります。もちろん薬が必要な場合もあるわけですが、ほとんどの病気を治しているのは、自分自身が持つ「自然治癒力」です。
そんな考え方を念頭におき、薬局で薬をもらうだけの「受動的な治療」から、自分で考えて治療する「能動的な治療」を提唱している一冊になります。
著者は、自らも子どもの頃から多くの病気に悩まされながらも、薬なしで克服した経験を持つ、ホリスティック薬剤師の宮本知明さんです。
〇薬を飲んでいても、病気が治らない人
〇西洋医学の薬だけでは治らない・違和感を持っている人
〇医師の言うがままの「受動的な治療」になってしまっている人
書籍の主な内容・目次の紹介
「クスリは、反対から読むとリスク」
これは、薬剤師になるための授業で最初に教えられることで、ほとんどの薬剤師がこの文言を聞いたことがあるそうです。
そんな薬のリスクを知っている薬剤師ですので、本来は減薬することを促す立場であるはずですが、医師に処方権があるため、処方箋に疑問点が特になければ、変更を提案することは難しいそうです。
そして、薬の専門家であっても、処方は常に、何かあれば足し算していく「足し算処方」の勉強しかしていない方が多いそうです。
だからこそ!患者自身が「能動的な治療」をすることを提唱しています。なんでも丸投げの患者は、医療従事者にとっては楽ですが、患者本人にとっては後々良くないことが起きてしまうことも多々あるわけです。
そのためにも、日頃から医師と患者間で信頼関係を築いておくことが必要ですし、「医療は患者が主体」ということを忘れないように!と教えてくれています。
1章:薬剤師から見た「クスリ」の世界
2章:薬を使う前にできること「栄養療法」
3章:薬を使う前にできること「自然療法」
4章:薬を使う前にできること「マインドフルネス」
5章:薬を自然に遠ざける生き方
薬を減らすための「栄養療法」
それでは、薬を減らしていくために、薬を使わずに病気を治していくために、どんなことをしていけば良いのでしょうか?
まずは、栄養療法です。
食事療法という言葉もよく耳にしますが、ただ食事の内容を変えていくところから一歩踏み込んだものが「栄養療法」になります。食事内容や生活環境に加えて、個人の体質までを考慮した「栄養素の使われ方」の視点から考えていきます。
つまり、誰でも同じ食事療法・治療法をしていくわけではなく、個人の体質や必要な栄養素を考慮に入れる個別的な療法ということです。
個別のオーダーメイドの治療法だからこそ、「根本的な」治療にも繋がり、治療成績も良くなるという報告も多いそうです。
かのヒポクラテスの名言「食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」にもあるとおり、日常の食事はひじょうに大切であり、それを個人レベルで考えていくことも必要です。
個人の体質や必要な栄養素について考えていく医学分野、「分子整合栄養医学」に関してはこちらの記事でも詳しく説明しています。
薬を減らすための「自然療法」
西洋医学や薬で病気が改善しない場合は、自然療法を取り入れるといった人も多いと思います。僕自身もそういったイメージでしたが、ヨーロッパでは、病院に頼る前にむしろ、自然療法によって自分の不調をケアしていくことが普通だそうです。
病気や健康への捉え方に関しては、文化の違いといったものがあってはいけないと、個人的には思ってしまいますよね。日本では薬局で薬をもらいに行くわけですが、それと同じように、ヨーロッパではハーブやアロマなどをもらいに行くのが「当たり前」だそうです。
当然ヨーロッパでは、自然療法は効果と安全性が長い間実証されているわけですが、日本でも生活に根付いているものとして、本書では一部紹介されています。
・メディカルハーブ
・アロマセラピー
・ジェモセラピー
・ホメオパシー
・フラワーエッセンス
・クレイセラピー
・漢方、中医学
こういった自然療法に関して、本書では詳しく説明してくれています。最後の漢方に関しては、日本でもよく耳にするモノですが、やはり中国と日本では考え方が異なるようで、それぞれの良い部分を融合して、多くの人の不調が治っていくことを願いたいですね。
薬を減らすための「マインドフルネス」
薬を減らしくいくために、効果ある手法の1つがマインドフルネスです。ストレス社会といわれている現代では、心の健康を保つことも重要です。
マインドフルネスとは、「今この瞬間に、偏った価値判断を加えることなく、意図的に、能動的な注意を向けること、そしてそこから得られる氣づき」であると、この領域の権威であるジョン・カバット・ジン氏は定義づけています。
今の心と向き合う心理療法として、薬を使わない第三世代の認知行動療法としても期待されているモノになります。
耳にする機会も多くなったと思いますが、とにかく判断や批判することなく、感じるままに自分を観察してみることが大切です。
書籍の中では、「坐禅瞑想」・「食事瞑想」・「歩行瞑想」・「何もしない」などの瞑想法が紹介されていますが、人それぞれ心地良い手法で良いと思います。書籍の内容なども参考に是非取り入れてみて下さい。
以上、この記事・書籍では、自然治癒力を高めながら薬を減らしていく方法を、主に3つの視点から紹介していきました。
著者の宮本さんは言います。薬の使い始めのハードルは低いのに、薬をなくすために方向転換していくのはあまりに高い壁があると。これは、僕自身も実体験から感じずにはいられません。減らしていくことは本当に大変です。必要なのか疑問に感じる薬であっても、一度飲み始めてしまうと、減らす・なくしていくことは非常に大変です。
とはいえ、体のことや病気に関する情報は、今やインターネットの中にも溢れかえっています。漫画アンサングシンデレラの中にもそういったシーンがあるそうです。
著者はそんな人たちを救いたい、身近に置いておける「薬剤師の書籍」としてこの本を執筆されたそうです。皆さんにも是非、この書籍が、今日の記事が参考になってくれたら嬉しく思います。
参考までに、ドラマ「アンサング・シンデレラ」の名言・名シーンから学ぶ、病気との向き合い方などについて書いた記事もありますので、宜しければ読んでみて下さい。