食事療法・栄養療法

予防医療をおこなう医師が教える「食べても太らず、免疫力がつく食事法(著者:石黒成治)」

食べても太らず、免疫力がつく食事法(著者:石黒成治)

こんにちは、ゴローです。

本日の記事では、「食べても太らず、免疫力がつく食事法」という書籍について書いていきます。

著者は、現役の消化器外科医で、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院などに勤務していました。

最近では、ヘルスコーチとして「予防医療」に力を入れています。

ご自身の体調不良をきっかけに、食事の重要さに氣付き、薬に頼らない健康法の普及を目的に活動しています。そんな著者(書籍)からは、学ぶべきものがたくさんあります。

こんな方に特に読んでほしい

〇免疫力を高めることで、ウイルス感染などに対処していきたい方

〇ダイエット・痩せることが上手くいかない方(リバウンドしてしまう方)

〇「正しい」食事法や生活習慣を知りたい方

 

書籍の主な内容・目次の紹介

新型コロナウイルスがまん延したことで、ウイルス感染への恐怖を感じる(そうさせる報道ばかりが多いので)のではなく、自分の免疫力を高めることの方へ意識をもっていってほしい、という想いから書かれた本になります。

冒頭でもふれましたが、著者は体調不良により、当時勤めていた大学病院をやめることになりました。そんな中出会ったのが、一冊の食事術の本であり、食事法や腸内環境などがいかに大切であるかを学びました。

自分自身がそれらを実践していったことで、体調が良くなったことはもちろん、たった4ヶ月で14kgも痩せていったのです。

書籍の中で一貫して言われていることがあります。あらゆる不調は「慢性炎症」であり、内臓脂肪がたっぷりある人は慢性炎症が起きているということで、すなわち免疫機能の異常が起きているということです。

つまり、肥満も免疫力の低下も同じ問題であり、ダイエットが上手くいかない人はやり方・食事法が間違っているのであり、免疫力がつく食事法を実践していけば、「結果的に」ダイエットにも成功していくといった内容が書かれています。

目次

1章:カロリー減やジムよりも、綺麗に確実に痩せるのが“正しく食べる”こと

2章:人は食べたものでできている、だから今のあなたの腸は燃えている

3章:現代人が痩せにくいのは、ホルモン異常のせい

4章:免疫力をUPさせる生活習慣で、体は生まれ変わる

5章:日々の腸活ルーティーンで美しく健康に生きる

 

免疫システムの要!腸内環境と腸内細菌

消化器外科医として、20年以上手術を行ってきた著者だからこそ、医者が知らない腸のメリットに注目してほしいと警笛を鳴らしています。

まず、腸には体の免疫システムの約70%が集まっています。そして、大腸の中には100兆個以上の細菌が存在しています。

そんな腸内細菌は、大腸の炎症や脳の炎症にまで関係しており、全身の健康にとってひじょうに重要であるわけですが、著者自身、腸のそんな役割について詳しく知ったのはここ数年ということで、医者であっても自主的に学習していなければ、腸の「機能的」な部分しか見ることなく、いろいろな判断を下してしまう可能性があるということです。

 

腸内で慢性的な炎症が起きていると、「リーキーガット」と呼ばれる状態になってしまい、腸に穴があくことで、免疫機能の調整が狂ってしまいます。

これにより、体内の自己抗体が自分自身を攻撃してしまう「自己免疫疾患」が起きやすくなり、リーキーガットと喘息・アレルギー疾患などはしばしば合併してしまいます。

全身に影響を及ぼしてしまうリーキーガットを防ぐために、

①過剰な糖質、過剰な脂質などの食事を避ける

②ストレスのある状態が長引かないようにする

③抗生物質は極力使用しない

などが必要になってきます。

①・②はイメージがわきやすいと思いますが、③は盲点と言えるかもしれません。書籍の中では、急性副鼻腔炎の患者に抗生物質を10日間投与したところ、4日後には腸内環境の悪化が見受けられ、6ヶ月経っても完全には戻らなかったという例が挙げられています。

これは正直、僕自身も同じ経緯をたどっているだけに、考えさせられる内容でした。腸内で起こる激しい変化を知っていれば、抗生物質を出す・下さいなどといったやり取りは本来、軽々しく行われるべきことではないのだと注意を促しています。

 

免疫力をUPさせる生活習慣

腸内環境を整えていくこととも繋がりますが、ここからは免疫力を上げていくための生活習慣について触れていきます。

 

免疫システムを構成する要素のうち、中心となるのは白血球です。白血球は、血管やリンパ管の中を絶えずパトロールしており、病原体を発見すると一気にその数を増やし、サイトカインを発生させます。

サイトカインが発信されると、脳はまず体温を上げる指令を出して、免疫細胞の移動性を向上させるのです。こういった仕組みがあるため、風邪をひいた初期に解熱剤を使用することは、本来は免疫力を落として逆効果になることも多いわけです。

 

次に免疫力に直接関連するビタミンについて触れていきますが、免疫力にとって最も重要な働きをしているのが「ビタミンC」です。

免疫の中心であるリンパ球は、血液の中でももっともビタミンC濃度が高く、その活動にはビタミンCが必須だからです。

風邪をひいたらビタミンC!とよく言いますが、こういった仕組みがあるからなのです。書籍の中では、キウイフルーツを摂取することで、風邪が早く治る報告が紹介されています。

多くの慢性疾患、がんや糖尿病の患者では、ビタミンCの低下が指摘されているということで、風邪だけの話ではなく、免疫力を日常から高めておくためにも、ビタミンCを日頃から意識的に摂取しておくことが必要です。

 

さらに、近年ではビタミンDにはとんでもないほどの健康効果があり、とくに免疫力を改善する効果があることが報告されています。

ビタミンD濃度を上げておくことで、感染症にかかるリスクなどを減らしてくれます。太陽を浴びるだけでビタミンD濃度は上昇し、免疫力も上がるのですから、普段から太陽に浴びることを心がけて下さい。

ビタミンDに関しては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、こちらも併せて参考にしていただけたらと思います。

あらゆる病気の予防に!「医者が教える最高の栄養 ビタミンDが病気にならない体をつくる(著者:満尾正)」 こんにちは、ゴローです。 本日の記事では、「医者が教える「最高の栄養」ビタミンDが病気にならない体をつくる」という書籍につ...

 

美しく健康的に生きるための食事術

健康的な体になるためには、健康的な腸内環境が必須です。そして、肥満であるということは、体が本来もつ免疫力を発揮できていなということなのです。

ここからは、健康はもちろん、美しくやせるための食事術について触れていきます。

 

現代人は糖質をとりすぎているため、糖質をカットしていくことは必須です。もちろん、極端な糖質制限は危険なので、「正しい糖質制限」を行うということです。

糖質をこまめに摂取してしまっている習慣をまずは改めなければなりません。

とはいえ、特に小麦などは顕著ですが、糖質・炭水化物は脳内で麻薬と同じ作用を起こします。やめたくてもなかなか難しいですよね。これは、僕自身も今苦労しています。

まずは5日間、炭水化物をカットできると、その後はコントロールしやすくなります。そして、最初の28日間をうまく続けることができれば、習慣化していくはずです。

 

糖質制限と同じく重要なことが、「良質な脂質」を摂取するということです。

60超個以上あるといわれている私たちの細胞は、細胞膜という膜に囲まれています。そのため、食事中の脂質が炎症を起こしやすい脂質である場合、細胞膜で炎症が起こり、細胞の機能が著しく低下してしまうということです。

私たちが思っている以上に、体内の炎症を引き起こす悪い脂質を避けることは重要です。

大豆油・キャノーラ油などのいわゆるサラダ油、植物油脂・ショートニングという単語が書いてある加工食品は極力避けるべきです!

逆に、牛・豚・鳥などの動物性の脂質やオリーブオイル・ココナッツオイル・魚などの脂質は積極的に摂っていきたい脂質です。

アボカドやアーモンド、ダークチョコレートなども良質な脂質ですので、こういった脂質を摂取していくようにして下さい。

 

糖質制限や良質な脂質摂取に取り組みながら、最後にお伝えしたいのが、28日間かけて身に付けてほしい食事習慣「間欠的ファスティング」です。

詳しいプログラムは書籍の中で確認してほしいのですが、要は、16時間食事を摂らない食事法ということです。裏を返せば、8時間以内に1日の食事を終わらせるように心がけるということです。

何を食べるか、ということ以上に重要な要素といえるので、是非ともこの食事法を取り入れてみて下さい。習慣にできるように徐々に行っていくことが大切です。

 

以上、食べても太らず、免疫力がつく食事法について述べてきました。この記事の内容や書籍を参考に、生活習慣や食事方法を実践してもらえたら嬉しく思います。

 

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です